あいがえ企画

八丈島にUターンして仕事づくり。日々の雑記。

226日目~携帯を忘れた日~

携帯を職場に忘れた。

途中駅で気が付いて、とりに帰るかいなか、考える。

別に1日なくても、こまりゃあしない。

乗換駅で公衆電話を発見して家に電話をかけてみるも不通。

久しぶりにテレフォンカードを使ったよ。

 

まあ、こりゃあいい機会だ、と帰り道、電車に乗る1時間と少しを

楽しんでみることにした。

まずは車内に流れているCMを見る。

劇団四季のコマーシャルやニュースや

電車で筋トレみたいなコーナーやらが流れてくる。

いつも疑問だが、この筋トレ、電車でやってたらだいぶ奇行では...?

この企画、だれがGOをだしたんだろうか...

もしや、実は筋トレなんてどうでもよくて

別の意図があるんだろうか...!?

なんて意味のない勘繰りをしてしまう。

 

しばらく見ているとおんなじ映像が。ループしている。

2週くらいしたところで、飽きて、小説を広げた。

有川浩の短編集。1話読み終えた。

なんとなしに読み始めて、途中までまったく

話が見えなかったが、落ちがとても綺麗だった。

 

眠くなってきたので本もそこまでにする。

車内案内の液晶パネルに目をやる。

ん?全然家までまだまだあるぞ。

おかしいな、体感だと半分はすぎていると

思っていたがまだ3分の1くらい。

 

日々、いかに携帯に時間を奪われているか、というのに

気が付く。1時間。それってだいぶ長い時間のはずだ。

いろんなことができる。

通勤が長い、というところから目を背けるために

携帯を開いている気さえする。その、往復2時間で

いったいなにができるよ。映画1本みれるよ。

(電車の中でも見ようと思えば見れるか!)

何が言いたいか、というと日常のちょっとした

タイミングでいじっているスマホにものすごい

時間が実はもっていかれてる、ということだ。

ひい。

 

ガラケーに戻そうかしら。笑

通勤の時間もなるべく、本を読んだりしているけれど

眠かったり、だるかったり、という時はついついスマホ

ぼへ~~~とみてしまう。

そんなだったら寝ていたほうがいいような気がする。

 

さて、あと3分の2だ。どうするか。暇だ。

しばらく人々の観察をしてみたり

パソコンをいじってみたり

何か考えようと手帳を開いてみたりする。

 

小説の中に出てきた「初心」というキーワード。

自分も考えてみる。

初心。なんだったか。なんだか大義名分がくっついてきて

だいぶ重たくなってきたが。

私はただ、自分のいいと思うものをひとにも見せたい、と

そういう感じだ。共有だ。

 

歌にせよなんにせよ、だいたいそういうところから始まっている。

 

それから、自分の好きな人たちがわいわいしているのを

眺めるのが好きだ。パーティーもお祭りも、主催したとしても

ちょっと離れているところから見るのが好きだ。

これってなんだろう。笑

 

ふむ。

して、初心。私は、自分の育った家でなにかできれば

と単純に思った。我が家に遊びに来る人々が

我が家をいいって言ってくれたし。あいがえをいいといってくれた。

嬉しかった。

 

なんだかそれを思い返すと

私は、あそこが私の「家」であり「帰る場所」だと思っているのに対し

先日話に行った叔父は「あそこはお前の財産でもなければ家でもないだろう」

という趣旨の事を言うのである。

 

たしかに、私の名義の土地でも家でもない。じいばあのもんだ。

でも自分の居場所っていうのは、名義とか関係あるんだろうか。

育った家が自分の家だと思うのは、普通の事ではなかろうか...

 

もちろん、自分だけのもの、とは思わないし

事業を展開するだとか家をたてるだとか

そういうことになれば名義人の許可っていうのは

避けて通れないところだけど。

 

なんというか、そういうんじゃなくてさ。

 

私があそこで暮らして、あそこが好きだという事実さえ

無視されるようでどうにも寂しいなあ、と同時に、腹立つなあ笑

と思ってしまう。

 

価値観のちがいだ、と消化できる部分もたくさんあった。

でもなんだかひっかかった。

そうか、それは、これか。

あそこは、まぎれもなく私の帰る家だ。

 

最近。

男性とも女性とも話す機会が多くあるが

個人差があるにしても、やはり脳みそのつくりは違うんだな、と感じる。

男性は論理的思考が得意に見えるし、女性は感情的思考が得意に見える。

だいじなのは、制度なのか、数字なのか、思いなのか、人なのか。

 

そんなことを考えていたら、最寄りの駅に到着した。

長いような短いような長いような長いような。

 

家に再び電話をしようと公衆電話を探すも、駅には見当たらない...

終バスに滑り込んで家に帰る。

 

連絡つかない!ととても心配されていたもようで

あっちこっち連絡してしまったようだ。

そこは、申しわけない!

 

でも、携帯がない生活も、たまにはしてみたらいいんだろうな。

 

そんな日。